ひめの胃腸内科クリニックの姫野です。今回はちょっと長めの書き込みです。

先日、こんなことがありました。

いつもは年齢の割に大変元気なAさんが受診されました。

Aさん:「先生、なんだか最近フラフラして頭がボーッとするんです。認知症なのかしら。」

私:「認知症だからって、フラフラしたり、ボーッとしたりはしませんよ。めまいはないですか。」

Aさん:「めまいはないです。脳神経外科に相談したほうが良いかしら。」

私:「それはいいかもしれませんね。でもどうしてかな。いままでそんなことはなかったですよね。眠るお薬とか処方していないけど…。」

Aさん:「そういえば、眠れないことを友人のBさんに相談したら、『私の眠るお薬は良く効くから、試してみたら』といわれて飲んでみたんです。」

私:「ええーっ!それが原因です。そのお薬は飲まないでください。きちんと僕が眠るお薬を処方しますからこっちを試してみてください。」

実はBさんも私の患者さんで、長い付き合いでなかなか眠るお薬が合わず、いろんなお薬を試した結果、今の長時間作用型の睡眠導入剤にたどり着いたのです。それを今まで睡眠薬を飲んだことが無いAさんが飲んだら、効きすぎてしまい朝までぼんやりするのは当然です。

この事で皆さんに肝に銘じてほしいことは、「自分の薬は自分専用のものである。他人に分けるものではない。」「自分の体と他人の体は同じではない」ということです。私たち医師は皆さんを診察してお薬を決めています。皆さんそれぞれに疾患や体質の違いがあります。それは他人はもちろん、親子や兄弟でも違います。

だから「自分の薬が良く効くので、あなたにも良く効くはずだから飲んでみて!」というおススメはマジでやめてください。

せめて「あの先生が出したお薬は良く効いたので、あの先生に一度相談してみるといいよ!」というおススメをしてください。

よろしくお願いします。